麻酔の過誤
麻酔による医療事故は大きく分けると2種類あります。
一つは、麻酔の手技自体に問題があるケースです。麻酔の過剰投与や投与箇所の過誤等がこれに当たります。これらのケースでは、手技自体に過失があったのかが問題となります。
二つ目は、麻酔によって不可避的な健康被害が発生した場合です。麻酔は、どんなに注意を尽くしたとしても一定の確率で健康被害(アナフィラキシーショック等)が発生すると言われています。この場合、麻酔行為自体の過失は問えないことが多いです。麻酔によるアナフィラキシーショック等が発生した場合は、その後の医療機関の対応が適切であったかどうかが問題となります。