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UberEats配達員さんの自転車事故

UberEats配達員さんの自転車事故

1 コロナ禍の影響で、外食を避け、デリバリーを利用して、自宅で食事をとる方が増えています。そのため、ウーバーイーツの配達員として、仕事をされる方も増えています。ウーバーイーツの配達員として、自転車を利用して業務を行っている時に、交通事故に遭遇した場合、どのような問題が発生するのでしょうか。

2 ウーバーイーツの配達員として、自転車を運転している際に、歩行者にぶつかってしまった。そして、歩行者に怪我を負わせてしまったという場合を考えていきましょう。

まず、怪我をさせた歩行者に対して、治療費や休業損害等の賠償金を支払わなくてはなりません。治療が終われば、慰謝料の支払い、また後遺症が残存すれば後遺症の程度に応じて、後遺症残存に対する慰謝料、逸失利益を支払う必要があります。自転車が加害者の事故であっても、近年は9000万円以上の賠償責任を自転車側に課す裁判例も出ており、高額の賠償責任を負う可能性があります。

この点、ウーバーでは、配達員の方が、配達中に第三者に怪我を負わせた場合に、1億円まで補償する保険を用意しているようです(物損にも適用があります)。この保険は、ウーバーの配達員であれば特別な手続きなく、自動的に適用になるようです。

ただ、対人賠償の上限が1億円というのは少ないように思います。年齢の若い方が重傷を負われた場合、賠償額が1億円を超えるケースは少なくありませんし、2020年7月の最高裁判例では逸失利益の定期金賠償が認められていますので、今後は重度の後遺症が残存した事案では定期金賠償を求める被害者の方も増えると思います。詳細は省略しますが、定期金賠償の場合、賠償金の支払いが分割にはなるものの、総支払額は1億円を大きく超える可能性が高くなります。

そのため、限度額1億円の保険では、損害を全て填補できず、配達員の方が莫大な金額を自己負担しなくてはならない可能性もでてきます。

自転車であっても、ロードバイクなどのスポーツ車では、40キロメートル以上の高速が簡単に出ます。これほどの高速で走っていると、無防備な歩行者と衝突した場合には、歩行者の方が思わぬ重傷を負われることもあります。したがって、ウーバーイーツの保険だけではなく、配達員の方はご自身でも賠償の上乗せ保険に加入されることをお勧めします。

また、配達員が配達中に第三者に怪我を負わせた場合、ウーバーも怪我をした第三者に対して賠償責任を負うのではと考えられる方もいるかもしれません。

たしかに、法律上は、会社に使用されている従業員が、会社の業務の執行中に第三者に損害を加えた場合、原則として会社も第三者に対して賠償責任を負います(使用者責任)。

しかし、ウーバーの配達員の方は、ウーバーの従業員ではなく、ウーバーから業務の委託を受ける個人事業主ですので、ウーバーに使用されている者に当たらない可能性があるのです。そのため、ウーバーは損害を被った第三者に対して責任を負わず、配達員の方が第三者に対して全責任を負う可能性があります。つまり、配達中の事故で、第三者に怪我を負わせた場合、ウーバーの資力は期待できないということです。ウーバーが配達員の方との関係で「使用者」に当たるかは、現在訴訟で争われているようですので、裁判所の判断が待たれるところです。

ウーバーイーツが用意している保険では、もう一点注意すべきことがあります。それは、ウーバーイーツの保険は配達中の事故が対象であり、配達を終え帰宅中の事故等には適用されないということです。

配達外の事故に備えるためにも、保険に加入することをお勧めします。

3 ウーバーイーツの配達員として、自転車を運転している際に、自動車と衝突してしまい怪我をしたという場合を考えてみましょう。

この場合、自動車側の任意保険会社が治療費や休業損害を払ってくれるので安心だと思っている方もいるのではないでしょうか。

それは、大変、楽観的な考えです。

自転車側の過失が0、自動車の過失が100の場合なら、自動車側の保険会社が一定期間治療費や休業損害を負担することもあります。

しかし、自転車側にも過失がある事故の場合、過失の程度によっては自動車側の保険会社が治療費や休業損害を支払わなかったり、短期間で支払いを止めることがあるのです。

それでは、自動車側の保険会社が治療費や休業損害を支払わない場合、ウーバーの配達員の方が治療費や休業損害の支払を受ける方法はあるのでしょうか。

配達中の事故ですので、業務中の事故ということで、労災保険を利用することはできないでしょうか。労災保険が使えれば、過失割合に関係なく、治療費の支払を受けることができ、休業損害も一定割合まで支払ってもらうことができます。

労災保険は、会社と雇用関係にある労働者のための制度です。そのため、個人事業主であるウーバーの配達員の方に適用されないのです。

治療については健康保険を利用して(3割は自己負担)、休業損害については健康保険の傷病手当を利用するという方法はどうでしょうか。健康保険の傷病手当も収入の一定割合を支払ってくれます。

しかし、個人事業主であるウーバーの配達員の方は、傷病手当の受給を受けることもできません。というのも、傷病手当の制度があるのは、会社員の方が加入する組合健保、協会健保などで、個人事業主の方が加入する国⺠健康保険には、傷病手当の制度そのものがないためです。

そのため、ウーバーの配達員の方は、交通事故や他の事故で怪我を負われて仕事ができなくなった場合、傷病手当を利用することができないのです。

ところで、ウーバーイーツが用意している保険では、配達員の方が配達中に怪我をした場合に、保険金を受け取ることができるものもあるようです。

ウーバーイーツのホームページによると、医療見舞金25万円(上限)、死亡見舞金1000万円、葬儀費用100万円(上限)、後遺障害見舞金最大1000万円、入院見舞金一日当たり7500円(30日上限)、配偶者・被扶養者への見舞金一人当たり15万円(最大3人まで)となっています。

このような制度があるだけでも、万が一の際には助かりますが、重傷を負った際の治療費、慰謝料、休業損害、逸失利益を填補するには、十分ではないといえます。また、死亡事故の場合も十分な補償とはいえないでしょう。

まず、重傷を負った場合、治療期間も⻑くなりますから、治療費も高額になり、医療見舞金25万円では足りないと考えられます。後遺障害見舞金も最大で1000万円となっていますが、重度後遺障害が残存した場合、逸失利益だけでも1億円を超える場合もありますので、1000万円では十分とはいえないでしょう。

また、事故に遭われた方の最も切実な悩みの一つは、治療のために仕事ができなくなった場合の休業補償です。ウーバーイーツの用意している保険はでは、入院中、一日7500円、30日を上限に入院見舞金を支給してくれることになっています。一日7500円でしたら、働けない状態が一月程度でしたら何とかしのげると思います。しかし、重傷を負われた場合は、入院生活が数カ月に及ぶこともあります。この場合、一月が限度の入院見舞い金では、生活費の捻出や治療費の捻出も困難になります。入院見舞い金は入院した場合に支給されるものですので、入院せず、自宅療養となった場合は、働けない場合であっても、支給されません。そのため、入院していないものの、仕事ができないという場合は、休業補償を受けうることができなくなり、生活費の捻出、治療費の捻出が困難になってしまいます。

配達中に事故に遭い、怪我をした場合で、加害者側の保険会社が治療費等を支払わない場合に配達員の方が陥る状況をまとめると次のようになります。

  1. 労災の保険の適用がなく、治療費は自己負担になる。
  2. 健康保険の傷病手当の受給はできない。
  3. ウーバーの傷害補償の保険では、重度後遺障害が残存した場合、損害を全て補填することはできない

このような状況を避けるためにも、ウーバーイーツの配達員の方は、自身が業務中に負傷した場合に、治療費や休業損害を支給してくれる保険にも加入しておいた方が良いでしょう。

また、受傷直後から弁護士へ依頼し、相手方保険会社との交渉を任せてしまうこともお勧めします。弁護士が交渉することにより、相手方の保険会社から治療費や休業損害を払ってもらえるようになることもあります。また、どのような保険を使って治療を行うのかという点についても、交通事故に精通した弁護士なら、怪我をした方に最適なプランを提示することが可能です。

重傷を負われた場合には、後遺障害残存に対する賠償金を獲得する必要があります。後遺障害残存に対する賠償金を獲得するには、自動車が相手方になる事故の場合は、自賠責保険に後遺障害等級の認定をしてもらう必要があります。この等級が得られなければ、どんなに重い後遺症が残存していたとしても、後遺障害に関する賠償金は得ることができません。適正な後遺障害等級を獲得するには、治療中から適切な時期に検査を受け、適切な後遺障害診断書を医師に作成してもらう必要があります。当事務所では治療中からご依頼を受けることにより、適切な後遺障害獲得に向け、検査のアドバイスや医療照会を行ったり、後遺障害診断書作成の段階では、医師と協議することにより、適切な後遺障害診断書を作成してもらっています。

ウーバーイーツの配達員の方が適切な補償を受けられるようサポートできる体制を整えています。

ウーバーイーツ配達員の方が、事故に遭われた場合、保険の有無にかかわらず、ぜひ一度弊所にご相談ください。

交通事故については、初回相談料無料、原則として着手金無料で対応しております。

4 加害者がいない事故ウーバーイーツの配達員の方が、配達中に道路の凹みや、側溝等に落ちて転倒し、負傷したという場合は、どうなるのでしょうか。

この場合も、1労災保険が使えないこと、2傷病手当の受給ができないことは変わりません。そのため、ウーバーイーツの用意している保険に医療見舞金、入院見舞い金等を請求することになりますが、前述のとおり、重傷を負われた場合、ウーバーイーツの保険では十分とはいえません。配達員の方自身で加入されている保険があれば、その保険にも治療費や休業損害等を請求することになります。

それでは、これで請求は終わりでしょうか

道路の凸凹や側溝等が原因で負傷した場合は、道路を管理する国や地方公共団体に損害賠償請求することができる可能性があります(国家賠償法2条1項)。

この場合、まず、当該道路が通常有すべき安全性を欠いている状態にあったといえるかどうかが、まず問題になります。

通常有数べき安全性を欠いているか否かの判断は、法的知識がなければ困難ですし、また相手方が国や地方公共団体になりますので、賠償交渉も難しいものになりがちです。

また、後遺障害についても自賠責がありませんので、自身の後遺障害が何級の後遺障害等級に該当するのかという点も主張立証する必要があります。

当事務所は、交通事故の被害者側代理人として培った交渉のノウハウ、後遺症立証のノウハウを多く有しています。

ウーバーイーツの配達員の方が、道路の凹み、側溝により負傷したという場合は、ぜひ当事務所にご相談ください。

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