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 交通事故に遭った後、手首の痛みが続く方は、TFCC損傷かもしれません。

 TFCC損傷とは、三角線維軟骨複合体損傷の略称です。分かりやすく言うと、手関節という、手と手首の間のくるぶし側(小指側)の軟部組織のことを指します。

 このTFCC損傷は、たとえば、自転車で転倒した際に強く手を付いたり、ハンドルを握った状態で追突される等して手首に強い衝撃を受けたときに発症します。

 TFCC損傷を発症した場合、手首を小指側に動かしたり、ドアノブをひねるなど手首をひねる動作をしたときに痛みを感じるようです。

 

 TFCC損傷の症状は捻挫の症状と似ているため、事故当初は捻挫と判断されて見逃されることもあります。そして、手首の痛みが続くことを不審に思い再度の検査を受けて初めて発覚することもまれではありません。このように症状が長引くほか、場合によっては手術が必要となったり、後遺障害と認定されることもある点で、TFCC損傷は「単なる手首の痛み」と片付けてしまうことができない重大なけがといえます。

 

 後遺障害についてもう少し詳しくお話しすると、TFCC損傷が完治しない場合、適切な後遺障害等級を受けることにより、損害賠償を受けることができます。この等級については、手関節の可動域に応じて、12級から14級に認定されることが多いようです。

 この後遺障害の認定を受けるためには、画像上の所見が重要なのですが、ここにいくつか厄介な問題点があります。まず、TFCCはレントゲン撮影では判明しないため、MRIを利用することになります。ところがMRIにも種類があり、TFCC損傷を明らかにするためには、T2脂肪抑制画像やT2*(ティーツースターと読みます。)強調画像が適切です。ですから、医師にも、これらのMRI画像の撮影をするよう適切に依頼する必要があります。

 また、TFCCの画像については、読影医により所見が大きく変わることもあります。したがって、正確に画像を見ることができる医師を探す必要があります。

 さらに、TFCC損傷を確実に立証できる方法として、関節造影による検査がありますが、一般的に実施されている検査ではなく、仮に医師にこの検査の実施を依頼しても断られることが多いという問題もあります。

 

 このように、TFCC損傷には、決して軽視できるけがではないにもかかわらず、発見しにくく、立証もしにくいという問題点があります。

 これについて適切に立証し、適正な損害賠償を得るためには、早期の段階で専門家である弁護士に相談し、必要な資料を集めておく必要があります。

 ぜひ一度、弁護士に相談してみてください。